急性腰痛2 (夏場に意外と多い)

意外だと思われますが、夏場は「ぎっくり腰」が多くなります。

ぎっくり腰は、身体が冷える冬には少ないのです。

 

それは気温が低く、暖かい時期に比べると活動量も少ないので疲れが溜まりにくい。

例外に年末年始は多く、忙しい/暴飲暴食/睡眠不足/普段しない事をするなどが原因です。

 

夏場は暑く、汗をかく事が増えてきます。汗をかく事は活動しているということで、自然と細胞レベルで身体が疲弊していくのです。

特に疲れが溜まってくる8月から9月前半が多く注意が必要です。

 

急に腰が痛くなると、本当に辛いですね

不覚にも私自身も時々あるので、理解できているつもりです。

 

多くの方は

何故こんな事に、、、 何故私が、、 辛い何とかして~ このまま歩けなくなる? 仕事ができない 明日は大丈夫かな? 骨がずれた! ヘルニアかな?・・・

などなど、、、

多くの不安を持ちますが、ほとんどが心配のない捻挫や筋肉の痙攣によるものです。

(稀にですが解離性大動瘤など生命にかかわる疾患の場合もありますので、安静時痛がある場合や常に血圧が高い場合は注意してください)

 

 

腰が痛くなる原因は多くありますが、ここでは基本的な例を挙げておきます。

 

睡眠不足

 

最低7時間くらいは欲しい(理想は8時間)。

横になる事で椎間板に対する重力の負荷を抜いてあげましょう。

 

 

同じ姿勢が長い

 

姿勢が悪くてもそれだけが原因ではなく、良い姿勢で筋肉の緩む位置や動きを理解し変化させる事が大事になります。

 

 

普段しない事をする

 

これ結構多いです。 

風呂掃除 庭の手入れ 買い物で重いものを持つ 体操 ストレッチ 旅行などでの姿勢や出来事 孫の世話 仕事内容の変化 環境変化・・・などなど

 

 

 

 

 

この3点を注意するだけで、ぎっくり腰になるかならないか、何れにしても紙一重です。

暑い時期というのは潜在的に疲労が蓄積するので、少し疲れたな、違和感を感じたら、休む勇気も必要です。疲労と回復のバランス留意しましょう。

 

疲労が蓄積すると脳の機能が低下します。

すると情報処理能力が低下し正常な筋活動ができないのです。

そんな時にいわゆる魔女の一撃、『ぎくっ』となるのです。

 

良く足が攣ると聞いたり、経験されることも少なくないと思いますが、

攣るのは、冷え・疲れ・電解質(ナトリウム、カルシウムなど)不足が原因だと言われていますが、脳の機能低下、情報処理能力の低下が重要だと考えます。

 

睡眠をしつかりとり、適度に身体を動かし、

普段しない事をする時は、身体がどのように動いているかをイメージする。

横になり重力の負荷を開放する(骨休め)。

座っていても立っていても、常に重力負荷はかかっています。

椎間板という背骨と背骨の間にある水分を含んだクッションに負担がかかり劣化して腰痛の原因になります。

横になったり背伸びをしたり、ぶら下がったりする事で

スポンジが水を吸い取るように椎間板に水分を戻してあげる事がとても重要です。

 

筋線維は使っても使わなくても、縮こまり硬くなるので、放置すると傷つき易くなります。

筋膜も滑走性が低下します。 

 

ゆっくりじんわりストレッチやヨガが有効。

疲れている時や痛い時は、温めるよりも冷やした方が良いです。

筋肉はたんぱく質、運動前に筋温を適度に上げる事は必要ですが、疲れたり痛い時は線維、細胞を休ませる為には、冷やした方が良いです。

食べ物を長持ちさせるには、冷やす事で腐らず傷まないようにするのと同じです。

 

 

 

 

<冷却の効果>

 

・血管収縮作用

後に反射的に拡張、血流回復し代謝が高まる

 

・痛み物質の代謝抑制

 

・ヒスタミンを中和(発赤、かゆみ、浮腫、痛み、アレルギー誘発物質)

 

・筋紡錘(センサー)の感受性を低下させ痙攣を抑える

 

・痛みを伝える閾値を上げる

 

 

動物にはホメオスタシス、恒常性機能という環境の変化に対して、身体を一定に保とうとする調節機能がありますから、冷やす事で細胞を休ませ、その後冷却から解放することで再び血流が回復、以前より血流が良くなるとともに老廃物を還流させて、腰痛予防/治療になります。

冷湿布は気休めにしかなりませんので、予防には水シャワー、水風呂などが効果的。

痛めてからは、患部は温めない方がよく、お風呂は逆効果になるケースが多く、

アイスノンやロックアイスなどでしっかり冷やすことで治癒を早める事ができます。

 

暖かい時期は、活動量も多く疲労が蓄積しやすいので『意外と』腰が痛くなる事が多いので注意してください。