腰椎すべり症3

腰椎すべり症

 

50代 女性 

登山がしたい

 

主訴 腰の痛み、左下腿外側の痺れ

 

3年前から左足の痺れ。発症時は朝から強い痛みがあり、起き上がるのも困難な時期もあった。
左下腿外側に痺れがあり、長時間立っていたり歩くと痛み、椅子に座っていると軽減する。
整形外科で腰椎すべり症と診断され、痛み止め、筋弛緩、血行促進の薬を服用している。登山を再開し富士山にも登りたい。

 

視診/触診 腰椎過前弯、棘突起陥凹/階段状変形(L4/L5)

ポイント 腰椎屈曲誘導、仙腸関節、上部頸椎、腸腰筋、腹横筋

 

1回のペースで2か月の来院では、大きな変化はなかったものの、今まで別の治療院で受けた治療にはない期待感を感じていただき、根気良く通院してくださった。

3か月目から効果が少し出始めて、4か月目には3~4割程度の症状の軽減を感じ、下腿の痺れはほぼ消失し、2時間ほどのハイキングに出かけた後、痺れが再発したが1週間後には回復した。6か月の来院にて8割の症状が軽減し、やや腰痛はあるものの苦痛はなくなった。

 

遠方からの来院という事もあり、この時点で通院を一旦休むことにし、当院で伝えたストレッチ・生活習慣などで様子をみることにした。半年後に富士山登頂を無事できたことを報告いただいた。

 

腰椎すべり症は予備軍を含めると罹患している方が少なくありません、そのほとんどが椎間板変性を起因とした状態です。

触診にて階段様変形が確認できる場合やすべりが顕著な場合には、時間を要しますが、正しい生活習慣と施術にて改善していくことが多いです。

階段状変形が触診で確認できたので、富士山は厳しいと思っていましたが、私としても驚きと共に嬉しい結果となりました。

【画像】腰痛テキスト 川端正也著 南江堂 2000年

上の画像は本人のではありませんが、椎間板が変性劣化し腰椎が前方に滑っている画像