ヨガは心と身体を整える

 

ヨガは心と身体を整える

 

ヨガは、効率のよいストレッチの要素をもつ運動と捉えることができます。

同時にヨガには、心・体・生き方を整えるうえで大切な、ヤマとニヤマという哲学的な教えがあります。

ヤマとは、してはいけないことや、対人面における倫理的な節度を示す教えです。

ニヤマとは、ヨガの教えの中にある、自分自身を整えるための習慣や心がけのことです。

人との関わり方を大切にするヤマに対して、ニヤマは、自分の心や生活を整えることに目を向けています。

 

ヤマとは

・アヒムサー(非暴力)

暴力を振るわないこと。

 

・サティヤ(正直)

嘘をつかないこと。

 

・アスティヤ(不盗)

他人のものを盗まないこと。

 

・ブラフマチャリヤ(禁欲)

性欲などでエネルギーを無駄遣いしないこと。

 

・アパリグラハ(不貪)

必要以上に所有しないこと。

 

 

ニヤマとは

1.清潔にすること

体や身の回りを清潔に保ち、心もすっきり整えることです。

 

2.今あるものに感謝すること

足りないものばかりを見るのではなく、今あるものを大切にする姿勢です。

 

3.努力を続けること

無理をすることではなく、自分に必要なことをコツコツ続けることです。

 

4.自分を見つめること

自分の考え方や行動のくせに気づき、学びを深めていくことです。

 

5.結果にとらわれすぎないこと

頑張ることは大切ですが、結果ばかりを気にしすぎず、心を落ち着けることも大切だという考えです。

 

 

つまりニヤマとは、毎日の生活の中で、自分の体・心・習慣を少しずつ整えていくための教えです。

ヨガはアーサナ (坐法・姿勢、いわゆるポーズのこと) だけではなく、人との関わり方や、こうした日々の心がけも大切にしています。

 

 

 

 

 

【体と心の両方にやさしい運動】

 

ヨガで期待される主な効果は、柔軟性・バランス感覚・筋力の向上、ストレスの軽減、睡眠の質の改善、気分の安定などです。

ゆっくりと呼吸をしながら体を動かすことで、筋肉や関節が無理なく動きやすくなり、柔軟性の向上が期待できます。体が動かしやすくなると、日常生活での負担も軽くなり、肩こりや腰痛の予防・軽減につながることが期待できます。

また、日常生活とは異なる動きや適度な負荷の中で、筋肉や筋膜を伸ばしたり縮めたり、体を安定させたりしながら行うため、全身をバランスよく使うことにつながります。さらに、呼吸に合わせて行うことで、酸素を取り込みながら、無理の少ない自然な動きがしやすくなります。

 

私自身の体感としては、ある程度の強度がある動きや負荷であっても、呼吸と動作をシンクロさせて行うことで、全身の循環が促され、体に余計な力みが入りにくくなり、過度な負担や筋肉痛も起こりにくいように感じています。 

 

 

 

【呼吸を大切にします】

 

ゆっくり吸って、ゆっくり吐く。

このような呼吸を意識することで、浅くなりがちな呼吸が整い、気持ちも落ち着きやすくなります。忙しい毎日の中で、心と体をゆるめる時間を持てることも、ヨガの大きな魅力です。

 さらに、続けることで姿勢やバランス感覚を意識しやすくなり、自分の体の状態に気づきやすくなるという良さもあります。

ただし、無理に体を伸ばしたり、痛みを我慢しながら行ったりすると逆効果になることもあるため、自分の体調に合わせて行うことが大切です。

ヨガは、上手にアーサナをとることだけが目的ではありません。

呼吸とともに心地よく体を動かし、自分の体と向き合うことに意味があります。無理なく続けることで、心身の健康づくりに役立つ習慣のひとつになります。

 

呼吸と動作がシンクロすることは、体を無理なく動かし、健康を保っていくうえで大切です。また、全身の循環や自律神経の安定にも関わると考えられます。

 

 

 

 

【ヨガで期待できること】

 

まずは、身体が硬くなったときに起こりやすい悪循環の例

身体が硬いと

→ 呼吸が浅くなりやすい

→ 体が緊張しやすくなる

→ 肩こりや腰の不快感が出やすくなる

→ 不快感によって気分も落ち込みやすくなる

→ 心身の不調につながりやすくなる

 

 

ヨガは、このような悪循環をやわらげるきっかけになることが期待できます。 

 

 

 

 

『ヨガによって期待できる具体的な変化』

・身体が柔らかくなる

いわゆるストレッチ効果によって、柔軟性の向上が期待できます。

身体が柔らかくなると、さまざまな動作が行いやすくなり、筋肉や靱帯などの軟部組織に過度な負担がかかりにくくなります。

その結果、肩こりや腰痛の予防・軽減につながることがあります。

 

・呼吸がしやすくなる

ヨガは呼吸を大切にします。

ゆっくり吸って、ゆっくり吐く呼吸を続けることで、呼吸が深く、安定しやすくなります。

呼吸が整うと、心身の緊張がやわらぎ、リラックスしやすくなります。

また、身体の動きと呼吸がうまく調和すると、心と体の両面に良い影響が期待できます。

 

・普段あまり使わない動きを行える

アーサナでは、日常生活ではあまり行わないような動きも含まれます。

そのため、さまざまな筋肉や関節に適度な刺激が加わり、体をバランスよく使うきっかけになります。

 

 

少し専門的にいうと

・筋紡錘や腱器官などの感覚受容器が刺激され、筋緊張の調整に関わる

・関節包や滑膜に適度な刺激が加わることで、組織への栄養の行き渡りや老廃物の排泄が促され、関節が動きやすい状態を保ちやすくなります。

・骨盤底筋群、下腹部、股関節周囲の筋肉が使われることで、身体の安定性の向上が期待できる

・呼吸が深く安定すると、心拍や自律神経のバランスが整いやすくなる

 

呼吸が深く安定している状態は、たとえるなら、身体の中の流れが滞りにくく、全体が落ち着いて働きやすい状態といえます。

細胞が正常に働くためには、酸素はとても大切です。

 

呼吸は、生きていくうえで欠かせない基本的な営みであり、それが整うことは体調管理にとって大きな意味があります。