椎間板の厚みは1日の中で変化します

 

 

背骨に荷重がかかると、椎間板から水分が押し出され、朝から夜までの間に約0.6〜1.2mmほど薄くなるといわれています。

椎間板は水分を多く含む組織であり、立つ・座るなどして背骨に圧縮荷重がかかると、日中は水分が押し出されやすくなります。反対に、横になって背骨への負担が軽くなる夜間には、濃度差を均一にしようとする浸透圧の働きによって、スポンジが水を吸い戻すように、椎間板にも水分が再び戻りやすくなります。このような変化は、「日内変動」として以前から報告されています。

 

研究では、日中の変化によって、身長や脊柱全体で最大約2cm近く低くなることがあるとされています。

もう少し具体的にいうと、MRIを用いた研究では、通常の1日の活動後に腰椎椎間板の体積が約19〜22%低下し、夜間の休息後には椎間板の水分量や体積が回復することが示されています。また、別の研究では、若年女性7名において、一晩の睡眠後に平均19.3mmの身長増加が観察され、その変化は腰椎椎間板の水分増加と関係していると報告されています。

 

つまり、日中は荷重によって椎間板の水分が減少し、やや薄くなる一方で、夜間は水分が戻るため、朝にはやや厚みを取り戻すということです。

ただし、この変化量には個人差があり、年齢、椎間板変性の有無、活動量、立位や座位の時間などによって異なります。そのため、すべての人に同じ数値が当てはまるわけではありません。さらに、変性した椎間板では、水分を再吸収して回復する力が低下しやすいことも報告されています。

 

こうした日内変動は、特に若年者〜中年の比較的健常な椎間板でみられやすく、加齢や変性が進むと変化量は小さくなる傾向があります。

したがって、その程度には年齢差があるものの、椎間板の水分回復を促し、健康を維持するという観点からは、十分な睡眠や適切な休息を確保することが大切と考えられます。

 

 

 

 

 

 

 

 

睡眠の重要性について