「仙骨を立てる(骨盤の前傾)」ことは、姿勢や体幹の安定において重要だと考えられます。
ただし、「無理に立てる」のではなく、自然に安定した位置にあることが大切です。
仙骨が安定すると、その上に背骨の軸が乗りやすくなります。
仙骨は骨盤の中央にあり、背骨の土台となる重要な骨です。ここが安定すると、その上に積み重なる腰椎・胸椎・頸椎もバランスを保ちやすくなります。
特に仙骨が後傾してしまうと、
・骨盤全体が後傾しやすい
・腰椎の自然なカーブが失われやすい
・体幹の深部筋(腹横筋・多裂筋など)が働きにくくなる
・胸腰筋膜が持続的に引っ張られ、過剰に緊張しやすくなる
・仙腸関節周囲に痛みが起こりやすくなる
・股関節が動きにくくなる
・股関節の臼蓋と大腿骨骨頭の被覆が浅くなり、関節に負担がかかりやすくなる
・猫背や頭部前方位になりやすい
といった機能不全や退行変性が進行しやすい状態につながりやすくなります。
逆に、仙骨が立ち、骨盤が安定すると、
・腰椎の前弯を形成し、背骨が積み木のように重なりやすくなることで、S字カーブを保ちやすくなり、脊柱本来の機能を維持しやすくなる
・股関節で身体を支えやすくなる
・呼吸がしやすくなる
・多裂筋や大腰筋が適切に働き、体幹が安定しやすくなる
・余計な筋緊張が減りやすくなる
・力みが少なくても姿勢を保ちやすくなる
といった状態につながりやすくなります。
ただし注意点として、「仙骨を立てよう」と意識しすぎると、
・腰を過度に反らせてしまう
・脊柱起立筋を過剰に緊張させてしまう
といった代償動作が起こることがあります。
その結果、椎間関節への負担が増え、椎間関節障害、腰椎すべり症、脊柱管狭窄症などの進行につながる可能性もあるため注意が必要です。
そのため、単に腰を反らせるのではなく、脊柱起立筋の短縮性収縮を適切にコントロールしながら、股関節・腹部・呼吸との協調を含めた運動コントロールを行うことが重要になります。
腰部多裂筋と大腰筋がバランスよく働くことで、仙骨が適切に立ち、骨盤前傾と腰椎前弯が保たれます。そこに腹横筋の働きが加わることで、腹圧が高まり、体幹がより安定します。
多裂筋
大腰筋
腹横筋






